クロマグロ・キハダ・ナバチ・ビンナなど「マグロ」と呼んでいるものはクロマグロを指します。クロマグロは出世魚で大きさ、地方によって言い方がかわります。
若魚の時は、シンマエ(高知)、マメジ(東京)コシビ(福岡)→体重が4〜5kgくらいの中型になると、メジ(関西ではヨコワ)→体長が1m、体重10kgになると、チュウボウ→それ以上の大型がシビもしくはホンマグロ。水揚げの多い静岡ではさらにかわり、ナジカッコ→メジカ→メジ→クロシビ→シビと呼びます。成魚は体長3m、体重300〜600kg巨大まさに海の一王者と呼べる風格を持ちます。
鮮度はトロも赤身も赤い色に深みがあり、鮮やかなものを選びましょう。鮮度が落ちるとミオグロビンが酸化して褐色がかって
くるのでわかります。
マグロを短冊で買う時は、表面の筋目をチェックすると良否がわかります。筋が同じ間隔でサクに対してタテに入っているものが極上品です。次が斜め、その次が木の年輪のように入っているものです。
逆に筋目の間隔が狭く、半円状のものや、白い筋がはっきり見えるものは味が落ちますので避けましょう。
全体的に良質なたんぱく源で筋肉・臓器・皮膚・毛髪・血液など体の部分を生成します。IPA・DHAを多く含み、動脈硬化、心筋梗塞・脳卒中・高血圧といった生活習慣病を予防します。DHAは神経組織の発育や維持に重要な働きがあります。一方、赤身や血合いには鉄やタウリン、カリウムが多く含まれます。セレンも多く含まれ酸化物を分解し、体の組織の老化を遅らせますが、過剰摂取すると吐き気や爪の変型といった症状を起こす危険性があります。また一度にたくさん食べると湿疹・不血・痔疾などになることがあります。
生で食べるのがもっともおいしい食べ方です。刺身・寿司ダネ・鉄火丼・山かけ・ぬた・ねぎとろなどです。他に、ねぎま汁・塩焼き・照り焼き・煮付け・味噌漬け・角煮・フライ・ソテーなど幅広く調理できます。食べきれなかった時は、しょうゆとみりんに漬けてズケ丼にしてもおいしくいただけます。