「左ひらめ、右かれい」といわれるように、腹を下にして置いた時目の位置で見分けられる魚です。一般的には、ヒラメは高級魚、カレイは大衆魚に分別されますが同じ仲間で栄養的には同じといえます。
「夏座敷とかれいは縁側がよい」ということわざがあります。夏は床の間より風通しのいい縁側がよく、かれいも縁側(ヒレ)がよいという意味です。
鮮やかな赤褐色で、表側は色つやがよく、裏側は肌の色が白く、にごりやうっ血の無いものが鮮度のよいものといえます。また、えらの色が新鮮なことと斑紋が、鮮やかで身の厚いことも鮮度に関係していますから、パック詰めになっている場合は白い身がよく見えないので、色つやがよくぬめりがあるものを選ぶように心掛けてください。
かれいは消化のよい良質のたんぱく質を豊富に含み、脂肪量は100g中1.8gと少なく、胃弱の人や体力の低下している人などにピッタリの魚です。また高たんぱく低カロリーのダイエットに向くヘルシー食材ともいえます。縁側とよばれるひれの部分には細胞と細胞をつなぎ合わせるコラーゲンが多く含まれています。コラーゲンは肌に潤いを与え、肌の若さを保ち、保湿効果をもたらす成分です。
かれいの代表的な食べ方は、生で食べる刺身、あらい、昆布じめなどですが、煮付け、塩焼き、揚げ物、ムニエル、フライなどにして食べられます。
かれいは身が柔らかく、崩れやすいので煮物の場合は盛り付けた時、表になる方を上にして入れ、決して途中で裏返さないこと。